なぜデスクワーク男子ほど「ながらダイエット」が向いているのか
夏が近づくと「痩せなきゃ」と焦る男性は多い。でも、ジムに通う時間なんてないし、食事制限は続かない。そんな働き盛りの男性にこそ試してほしいのが、仕事中・通勤中・休憩中にできる「ながらダイエット」だ。
デスクワーク中心の生活は、1日の消費カロリーが驚くほど少ない。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、身体活動レベルが低い30代男性の推定エネルギー必要量は約2,300kcal。ところが実際に座りっぱなしで過ごすと、基礎代謝+αの2,000kcal程度しか消費できていないケースもある。
つまり、日常の動作を少しだけ変えるだけで、消費カロリーを底上げできる余地が大きい。わざわざ運動の時間を確保しなくても、「ついでに体を動かす」習慣を積み重ねれば、夏までに十分変われる。
筆者自身、32歳のときに在宅勤務で体重が72kgまで増えた。ジムは3回で挫折したが、この「ながらダイエット」を3ヶ月続けたところ67kgまで落とせた。食事はほぼ変えていない。
通勤時間を「脂肪燃焼タイム」に変える3つの仕掛け
毎日の通勤は、実はダイエットの黄金タイムだ。片道30分の通勤でも、やり方次第で消費カロリーは倍以上になる。
1. 一駅手前で降りて早歩き
定番だが、効果は抜群。ポイントは「早歩き」であること。ダラダラ歩いても消費カロリーはたかが知れている。時速6〜7kmを目安に、腕を大きく振って歩こう。10分の早歩きで約50kcal消費できる。往復で100kcal、1ヶ月で約3,000kcal。脂肪に換算すると約400gに相当する。
2. エスカレーターを封印する
駅の階段を使うだけで、1回あたり約10〜15kcal消費できる。たった数十秒の差だが、毎日往復で積み上がると馬鹿にできない。太ももやお尻の大きな筋肉を使うため、基礎代謝アップにもつながる。
3. カバンを手持ちに変える
リュックは楽だが、片手でカバンを持つと体幹に負荷がかかる。左右交互に持ち替えれば、腹斜筋のトレーニングにもなる。見た目もビジネスマンらしくなるので一石二鳥だ。
座ったままでカロリーを消費できるって本当?
結論から言うと、本当だ。「NEAT(非運動性熱産生)」という概念がある。これは運動以外の日常動作で消費されるエネルギーのこと。e-ヘルスネットの解説ページでも詳しく紹介されている。
デスクワーク中にNEATを増やすテクニックをいくつか紹介しよう。
・貧乏ゆすり(ジグリング)
行儀が悪いと思われがちだが、実は1時間で約40kcal消費できるという研究データがある。在宅勤務なら誰の目も気にならない。
・椅子を使った腹筋キープ
椅子に浅く座り、背もたれに寄りかからず、腹筋に力を入れて姿勢をキープする。1回30分が目安。猫背改善にもなるから、見た目の印象も良くなる。
・足上げキープ
デスク下で両足を床から5cm浮かせてキープ。30秒×10セットを目安に。腹直筋の下部に効く。
・かかと上げ
座ったまま、かかとを上げ下げする。ふくらはぎのポンプ作用で血行が良くなり、むくみ解消にも効果的だ。
筆者は「30分ごとにかかと上げ20回」をスマホのタイマーで習慣化した。最初は忘れがちだったが、2週間もすれば無意識にやるようになった。何より、夕方のふくらはぎのパンパン感がなくなったのが地味にうれしかった。
昼休みの15分で効率よく脂肪を落とすにはどうすればいい?
昼休みは貴重なダイエットタイムだ。食後すぐの激しい運動はNGだが、食後30分ほど経ってからの軽い運動は血糖値の急上昇を抑え、脂肪の蓄積を防いでくれる。
おすすめは「食後の散歩15分」
昼食後にオフィスの周りを15分歩くだけでいい。これだけで食後血糖値のピークが約20〜30%抑えられるというデータがある。歩きながらポッドキャストを聴けば、情報収集もできて時間のムダもない。
余裕があればスクワット10回
トイレの個室でも、階段の踊り場でもいい。スクワットは「筋トレの王様」と呼ばれるだけあって、太もも・お尻・体幹をまとめて鍛えられる。10回×2セット、所要時間は2分もかからない。
ランチの選び方も少し工夫する
食事制限とまではいかないが、ランチの選び方を少し変えるだけで効果は出る。コンビニなら「サラダチキン+おにぎり1個+サラダ」の組み合わせ。定食屋なら「ご飯少なめ」を伝えるだけ。これだけで1食あたり200〜300kcalカットできる。
週末だけの「プチ筋トレ」で見た目はどこまで変わる?
平日は「ながらダイエット」で消費カロリーを稼ぎ、週末だけ自宅で軽い筋トレを追加する。このハイブリッド戦略が、忙しい男性には現実的だ。
鍛えるべき部位は3つに絞る。
1. 胸(腕立て伏せ)
Tシャツの上からでもわかる部位。10回×3セット。膝つきでもOK。
2. 背中(タオルロウイング)
バスタオルをドアノブに引っ掛けて引く。姿勢改善にも直結する。15回×3セット。
3. 腹筋(プランク)
30秒×3セットから始めて、慣れたら60秒に伸ばす。腹筋のシックスパックは体脂肪率15%以下で見えてくるから、ながらダイエットとの合わせ技で目指そう。
厚生労働省の身体活動・運動に関するガイドラインでも、週2回以上の筋力トレーニングが推奨されている。週末の土日だけでクリアできる。
正直、最初は週末の筋トレすら面倒だった。でも「腕立て10回だけ」と自分にハードルを下げたら続いた。3ヶ月後、久しぶりに会った友人に「胸板厚くなった?」と言われたときは素直にうれしかった。
まとめ:夏までに変わるための「ながらダイエット」5つのルール
- 通勤中の早歩き・階段を毎日の習慣にする(1日100kcal消費増が目標)
- デスクワーク中のNEAT(かかと上げ・姿勢キープ等)を仕込む
- 昼食後に15分歩く(血糖値コントロール+カロリー消費)
- 週末だけ自宅筋トレ(腕立て・プランク・タオルロウの3種目)
- 体重より「ベルトの穴」で進捗を測る(数字に振り回されない)
今日からのアクション:まずはスマホのタイマーを30分間隔でセットして、「かかと上げ20回」だけ始めてみよう。明日の朝、ふくらはぎに軽い筋肉痛を感じたら、もう「ながらダイエット」は始まっている。